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松本 太郎; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 内藤 裕志*
Physics of Plasmas, 10(1), p.195 - 203, 2003/01
被引用回数:5 パーセンタイル:16.93(Physics, Fluids & Plasmas)高温プラズマにおける磁力線の再結合現象の要因として、温度上昇に伴い低減する電子の衝突による抵抗に加えて、温度に依存しない電子慣性などのプラズマの粒子性に起因する運動論的な効果が重要な役割を担うと考えられる。本研究ではプラズマ中における鋸歯状振動の内部崩壊現象の非線形的な振る舞いを解明するために、ジャイロ運動論的粒子モデルに密度勾配の効果を考慮した無衝突m=1モードのシミュレーションを行ってきた。完全磁気再結合過程は変化させない程度の密度勾配が、自己形成径電場、すなわちm=0モードを生成し、この径電場が二次再結合及び安全係数分布の時間発展等の完全再結合後の現象を大きく変化させることが明かにされた。径電場の成長メカニズムは、イオンと電子のEBドリフトの差異により説明され、その差異は磁場方向の電子の速い運動が引き起こしている。m=1モードによる対照的なフローにより、一度径電場が引き起こされると、m=0モードがm=1モードと同レベルまで成長し、イオン反磁性方向にEBプラズマ回転を駆動する。完全再結合後の密度及び電流分布、そして安全係数の最小値は、m=1及びm=0モードによる非対称フローによって大きく影響される。
松本 太郎; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 滝塚 知典; 内藤 裕志*
プラズマ・核融合学会誌, 75(10), P. 1194, 1999/10
プラズマにおける鋸歯状振動の内部崩壊現象の非線形的な振る舞いを解明するために、ジャイロ運動論的粒子モデルに密度勾配の効果を考慮し、円柱プラズマにおける運動論的m=1内部キンクモードのシミュレーションを行った。一様密度の場合の成長率よりも小さい反磁性周波数を与える密度勾配は、このモードの線形成長課程に及ぼす影響は小さく、プラズマは完全磁気再結合を伴って内部崩壊することが示された。しかし、再結合後に自己生成する径電場のために、非線形課程が大きく変化することが明らかになった、これは、一様密度の場合に得られたトロイダル電場の対照的な流れは、非一様密度の場合は密度勾配によって生じる径電場により対称性が破られることが原因と考えられる。この結果、電流の再集中が阻害され、二次的な磁力線再結合が抑制されることが明らかになった。本発表では、数値トカマク研究におけるこれらの成果を報告する。
松本 太郎; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 滝塚 知典; 内藤 裕志*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.2, p.97 - 100, 1999/00
プラズマ中における鋸歯状振動の内部崩壊現象の非線形的な振る舞いを解明するために、ジャイロ運動論的粒子モデルに密度勾配の効果を考慮し、円柱プラズマにおける運動論的m=1内部キンクモードのシミュレーションを行った。一様密度の場合の内部キンクモードの成長率よりも反磁性周波数が小さい場合、密度勾配は内部キンクモードの線形成長率に与える影響は小さく、磁力線の完全再結合が生じる。しかし、再結合後に自己生成する径電場のために、このモードの非線形過程が大きく変化する結果が得られた。一様密度の場合に得られたトロイダル電流の対称的な流れは、密度勾配によって生じる径電場により対称性が破られる。そのために電流の集中が阻害され、二次的な磁力線の再結合が制御されるという結果が得られた。本発表では、数値トカマク(NEXT)研究におけるこれらの成果を報告する。